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Posted by あしたさぬき.JP  at 

2010年05月10日

伊坂幸太郎 ”オーファーザー”



伊坂幸太郎

”オーファーザー”



最近、子供が、伊坂幸太郎にはまっているようで

机においてあったのを

何気に手を取って

読んでみると

これが

なかなか 面白い。

主人公の高校生の男の子

この子には なんと 父親が4人。

母親が 同時期に 4人と付き合っていたらしく

誰が本当の父親か分からない。

だけど、DNA鑑定をしてまで、決着をつけようということもなく、

一軒家で母1人・父4人・高校生の息子

計6人で生活している。

また、この父親たち、4人それぞれに、個性がある父親たちで。

ギャンブルが大好きな鷹、
何でも知っている頭のいい悟(学校の先生)、
スポーツ万能の勲、
女性にもてる葵。

そして、「知代さんと別れるくらいなら、みんな一緒の方が良い」と言われるお母さん。

そして、これらの父親たちに育てられた現在高校生の由紀夫。
スポーツもでき、勉強もでき、女性たちにたいするあしらいも上手。

こんなのありえない~
というキャラ設定ですが

だけど、

内容は、どきどき してしまいます。

ギャンブル好きの鷹とドッグレースに行った際、
由紀夫は、盗みの現場を目撃してしまい、
そこから、いろんなことに巻き込まれていって・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

家族がそれぞれに思い合う姿
会話の一つ一つが
テンポよく、
それでいて
暖かく
改めて
家族って、やっぱりいい。
血のつながりがどうこうじゃなく、
相手を思う気持ち。

うざがられても
ひとことひとことに反発されても
そこに、ちゃんと、会話が存在しているということ。
ときたま、
素直な
ありがとう
という言葉が出てきたりすると、
思わず顔を見たりもする。

昔で言う
おせっかいばあさん
のような感じ?
で、いいのだなと読んでいて思ったこと。

それから、世で言う常識に縛られない生活。
常識に縛られすぎると、息苦しい。

常識の範囲外、その向こうにあるもの
それを垣間見ることで
自分の精神のバランスが
保たれているな
と感じる時が少なからず。

常識から飛び出した設定のこの物語。
1つに決められないのなら、こんなのもありかしらん
と、こういう選択もいいなと思ったり、
ラストもめでたしめでたしで
読んでいて楽になった 伊坂幸太郎の”オーファーザー”でした。

さて、息子は、これを読んで、何を感じたのだろうか・・・。  


Posted by めるちゃん  at 20:23Comments(6)好きな本