2010年07月23日

金沢翔子さん

たまたま、子供がつけていたTV
アンビリーバブー?で、
金沢翔子さんという方のこと、流れていました。
はじめ画面に出てきたこの書
金沢翔子さん
目を奪われてしまいました。
この書、なんとかというお寺で
この絵と
金沢翔子さん
飾られているそうです。

金沢翔子さんという方、ダウン症とのこと。
お母さんは、それを知ったとき、死ぬことばかり考えていたそう。
TVでは、お母さんと翔子さん、そして亡くなったお父さんのことなどなど
今までの人生を紹介していました。

(以下 2009年2月25日 読売新聞の記事から)
  
母と二人三脚で書道家の道を歩む、ダウン症の書家・金澤翔子さん(23)。個展を年に数回開き、活躍の場を広げている。力強い線、躍動感のある書が会場を埋め尽くし、涙を流す来場者の姿も――。

 昨年12月、銀座松坂屋で開かれた翔子さんの個展には、全国から約2000人が来場した。翔子さんは受付を務めながら、来場者に駆け寄って作品の解説をし、握手し、名刺を渡すなど動き回る。作品を見て、涙する人も見られた。

 翔子さんは1986年、ダウン症という知的障害をもって生まれた。母の泰子さん(65)は、障害者を生んだという自責の念に苦しんだ。「子どもに将来を望んでもかなわない。希望がないから育てられないと思いました」と、当時を振り返る。

 5歳の時、普通校に通うことが決まった。泰子さんは、翔子さんに友達を作ろうと書道教室を開く。これをきっかけに、翔子さんは書道を始めた。

 10歳になり、担任の先生から「身障者学校に移って欲しい」と告げられた。その言葉にショックを受けた泰子さんは、翔子さんに般若心経を書かせた。泣きながら書くこともあったが、最後まで投げ出さずに1000文字以上の大作を書き上げた。「翔子には、私たちにない能力があると感じました。これが翔子の本質だと気づくと、考え方が変わりました」と泰子さん。

 その4年後に亡くなった父・裕さんとの約束で、翔子さんは20歳の時に初の個展を開き、大作を披露した。個展後は、柳田流の家元に月3回、一人で通い、書を学んでいる。

 泰子さんの子育ては、プラス面をのばし、マイナス面は切り捨てる。「計算はいまだに出来ません。出来ないことを一生懸命させてもストレスになるから切り捨てます。出来たら褒めて達成感を与え、自信を付けさせて、できることを増やします。その繰り返しです」

 教育のテーマは「自立」だ。「私が死んでからのことを想定しています。私がいなくなったら一人。周りに迷惑をかけないように自立させなければなりません」と泰子さん。20歳までに買い物ができ、手紙が書けるようにする、という目標を立てた。今は1000円を持って買い物ができ、意思が伝えられる手紙が書けるという。

 4人の生徒から始まった書道教室には現在、160人の生徒が通う。翔子さんは、泰子さんと共に書道教室で指導に携わる。

 今の目標は、3年に一度は大きな個展を開くこと。泰子さんは「障害者の励みになり、希望を与えられれば」と話している。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ピアニストの辻井 伸之さんもそうですが、子育てにおいて、母親の役割というものを改めて考えさせられました。
金沢翔子さんのお母さん、書の右上がりの概念を覚えさせるため、坂道を何度も歩き、また、並行という概念を覚えさせるために、線路を・・ というように、頭では理解できなくても、体で理解させようとしたとのことです。
子供の自主性ももちろん大切だけれども、道をつけ、それを引き伸ばしていく環境を整えることも大切なことですね。

20歳での個展の後、お母様の言葉。
「この個展を開いた最大の収穫は、実は翔子の長年の爪かみが止んだことなのです。どんなにしてもやめられず、いつも爪がボロボロだったのはやはり心に満たされぬものがあったのでしょう。でもそれがピタリと止んだのは、自分が認められたという自信が、翔子を変えたのだと思います」

我が家の娘も、同じ。
ダウン症であろうがなかろうが、心に感じていることは、きっと同じ。
自分が認められたという自信、自分が自分であることの自信、あるがままの自分をそのまま受け入れること
いつか そんな日が来ることを願っています。

今までいろいろな習い事通わせて
スイミングにピアノに・・・・
その中で、不思議と今まで続いているのが 習字。

だけど、その習字というか書道の世界も大人の思惑でうんざりする面がたくさん。
子供もそれに巻き込まれて、かわいそうと思うときもあった。

私の無知のため、書にも古典とか前衛とかあるの 知らなかった。
それでまた、まわりからの非難を受けたこともあった。


だけど、今日、金沢翔子さんの書をみて
そんなの どうでも いいかなと思った。
金沢翔子さん
10歳のときに書き上げたという般若心教。

20歳の個展のときの作品。
金沢翔子さん
金沢翔子さん

 (http://noritake777.jp/kanazawa/shouko-index.htmlより引用)

私には、なにがいい書でそうでないか わかりません。
前衛といわれる方々の書、何をかいているのか さっぱりわからないし、
何がいいのかもわかりません。
古典にしても、すごいな と 思うけれど、何を書いているのか やはり わからないし、見方によっては、みみずがにょろにょろ的にも見えてしまいます。
こんな親だから、癇に障る方もいらっしゃるのでしょう。

だけど、この金沢翔子さんの書は、いつまでも、見ていたい そんな気持ちになりました。
うまくいえないのだけれども、線が生きている感じ?
上手いのかそうでないのかわからないけれど、
こんな風に、時々、自分の心にすうっと入ってくる書もある。

4人の生徒さんから始まった書道教室 今では、160人もの生徒さんが通われているとのこと。
金沢翔子さんのお母さんの思いが深いから、こうありたいという目的があるからこそ、
習いたいという生徒さんが増えるのでしょう。

今、自分が、はじめていること。
先日、ある方に
”おばはんのひまつぶし”
的なお言葉をいただきました。
それから、ほんとに、これは、私のひまつぶしにすぎないなのかしらん
ということ考えて。

ひまつぶしなんかじゃない。
ただの趣味でもない。

自分の立ち位置で出来る事、
それを考えた末に出てきた事。

ずっと今までの生活を送るのがいやだった。
今の状況を、壊してしまいたいと思った。
独り立ちをして、顔色をみずに生活できる自由を得たいと思った。
誰かの役に立ちたいと思った。楽しみになればいいとも思った。
そうすることで、子供たちの何かになるような気もした。


ここまでやり始めた以上、やっぱりや~めた
なんてこと、言いたくない。
後はない。前へ進むだけ。

だから、ひまつぶしなんて言わせない。。。

ここ何日か、ちゃんとやっていけるかどうか不安がいっぱいで
もし、うまくいかなかったら とか 坂道を転げ落ちるようなこと 考えていた。

だけど、今日、金沢翔子さんのことを知って、
また、ひまつぶし と言ってくれた人のおかげで、
もう一度、はじめの気持ち 思い出した。








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Posted by めるちゃん  at 00:18 │Comments(2)日々徒然

この記事へのコメント
いつも、読み逃げで、なかなかなかコメントできなくてごめんね。

金沢翔子さんの、この記事も、
とってもいろんなこと考えさせられました。ありがとう。
でも、すぐにコメントできないほど深いので、、、
ちょとtインターバルいただきました(^_^;)

10歳で書いたという「般若心経」の書に、まず感動しました。
息子と同じ歳。 正座して、真剣に取り組んでいる翔子さんの姿が、息子と重なってしまいました。

「ダウン症」の翔子さん…

私は高齢出産でしたので、息子を産むときに「羊水検査」をすれば、生まれてくる子供が「ダウン症」かどうか判定できると伝えられました。
そんなことは知っていたけれど、実際に自分が妊娠して、、主治医の先生からそういわれると、検査を受けるかどうか…迷いました。

もしダウン症だったら…

中絶したほうがいいのか…

義両親からは検査をすることを勧められました。お金のことは心配しないでね…と、、、

検査ぐらい、とりあえずすればいいのかもしれないけれど…
結果によって、自分がどんな選択をしたらいいのか、突き詰めるとどんどんわからなくなってしまう。
検査できる期間は限られているし、、、

そのとき、私の母にも相談してみたところ、母は、このように言いました。

「障碍があってもなくても、母親としては、生まれてくる子供は無条件にかわいいものだ。
もしも検査をして、その結果が良くなかったとしても、それでもアンタが産むつもりなら、お腹の中に子供がいる時間を、ゆったりと、幸せに過ごせるほうがいいと思う。健康な子供が生まれてくると信じて、満ち足りた妊婦生活を送ったらいい。もしものことがあったら、それはそのときに考えたらいい。」

私は、あのめっちゃ厳しい「がいな」母からこんな仏様のような言葉をきくとは、ものすごく意外でしたが、本当にそうだと思って、羊水検査は受けませんでした。

高齢出産の妊婦の「権利」である羊水検査で、胎児にダウン症が認められ、それで中絶したことをずっと苦しんでいるご夫婦もいます。
子供のダウン症に悩んで、親子心中をしたという新聞の記事も1度ならず見たことがあります。

病気や障碍の子供を持つ親の苦労は、計り知れません。
どんなふうに生まれてきても、命は尊いし、可能性もある。
それを親が信じられるということは、本当に素晴しいことだと思います。


辻井伸行さんも、翔子さんも、
素晴しい才能をもって、無限の可能性を持って生まれてきて、
ご両親のフォローで大きな花を咲かせたのだと思います。
でも、そのことで、本当に幸せなのは、ご両親なのでは…と思います。


ところで…

ゆらりさんのこれからやろうとしていることを「暇つぶし」という人に対して、
本当の結果を見せられるのは、10年後、20年後…なのかもしれません。

それって、子供を育てることと同じかも…
何年も、いつまでも、言い続けたい人は言い続けるかもしれません。

どうか、惑わされず、鎌をもって、雑草は刈り取り、道を切り開いていってくださいね。
Posted by TAKAMI at 2010年07月24日 01:58
TAKAMIさんへ
コメントありがとうございます。
TAKAMIさんのお母さんの言葉、なかなか言える事じゃない。
だけど、そうやって、娘への言葉、かけることができるというのは、やはり、実の母親のなせるわざかなと思いました。
有難いことですね。
それから、”ひまつぶし”
私はそう言ってくれて感謝している。
自分自身、ひとつのことをしたあと、果たしてそれが、皆の心にどう感じているかわからないから、とても不安。だから、思うことを言ってくれるとそこからまた次はこうしようというように考えれる。
そう言ってくれたおかげで、自分の中の不安要素を真正面から考えるきっかけとなったから。
だから、人の大事なお子さんを預かる以上、TAKAMIさんのように"安心してお任せください”といえるようになりたいと思ってる。
Posted by ゆらりゆらり at 2010年07月24日 23:56
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