2009年06月24日

東君平さんの詩・・しんじゅく・・

この前、あしたさぬきの中をふらふらしていたとき、るいままさんの”長生きの意味”というのに、しみじみと感じるものがあって、
こんないい言葉に会えてよかったなあと、つくづくおもいました。

そのときに、ふと、学生時代に好きだった 東君平さんの詩 を 思いだし、 ごそごそ探してきたのが↓
東君平さんの詩・・しんじゅく・・

大学時代に知り合った友人が、大好きで、紹介してくれたものです。その子は、当時、エコーズってバンドの辻仁成さん(今は、作家さんですが)が大好きで、一緒に、愛媛や高知のコンサートに行っていたのですが、その辻仁成さんと、この東君平さんが、遠い親戚で・・とのことでした。東君平さんは、はやくに肺炎で、亡くなってしまったのですが、君平さんの詩が当時の私たちの心に響いていました。東京のあたりに、記念館もあったはず。
るいままさんのブログで思い出したのが、その中の一編。

”新宿”

という題の詩。

東君平さんの詩・・しんじゅく・・

こんなところで、書いてもいいのかどうかわからないけれど、

もし、誰か 立ち止まっている人がいるのならば その人の心に届くといいな と 思って。私には、自分の思いを人にうまく伝える才能はないけれど、みんなのブログから思いを受け取っているような気がするから。

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新宿


19歳。

身も心も腹もどん底の日々だった。

学校は途中から行けなくなっているし 仕事も辛かった

ぼくは 新宿の街を歩いていた。

「詩を書いてみたい」

こんなことを考えてみても 何をどう書けばまとまるのか

あせる頭には浮かばなかった。

「小説も書きたい」

それにはまだ 過ごしてきた人生が短いし

必要な知識も用具もない。

「絵もいい」

画廊の前を通ると 今日から誰かの個展が始まったのだろう

パーティをしていた。街はずれに出た。

人通りが極端に減り 野良猫が歩いている。

ぼくは 古びた外灯の前に立って見上げた。

口には さっき手渡されたチラシを丸めて銜えた。

「新宿か」

古びた外灯の錆びた鉄棒に 釘ででも書いたのだろう

下手な字で新宿と書いてあった。

「しんじゅく・・・・か」

この二度の呟きが ぼくの生き方を決めたといってもいい。

ぼくは その日から もっともっと

自分の気持ちを信じて生きてゆこうと思った。

それは 新宿の文字が しんじゆく と読めたからだ。

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Posted by めるちゃん  at 13:17 │Comments(4)日々徒然

この記事へのコメント
新宿   しんじゅく   しんじゆく


感動しました。何度も読み返しています。
紹介してくれて、ありがとう。


実は、わたしは、最近子どものことで、迷っていることがあります。


答えはでません。
答えは、子ども自身が出すものだから。
しかし、母として心配はつきません。


新宿  しんじゅく  しんじゆく  信じて生きて行く
Posted by つばき at 2009年06月24日 15:49
つばきさま
 生きているからこその悩みですよね。
 悩みって一つ解決したと思ったら、また、次というように、尽きることが
 ないように思います。
 だけど、私も、本当に 自分を信じて、子供を信じて、大切な人を信じ て、生きていきたいと思います。
 (実際には、むずかしいですけど・・・)
Posted by こぱんだ at 2009年06月25日 08:34
自分の過去を振り返って・・・こういう時期ありました・・・。
で、息子、娘が、この時期にさしかかってます・・・きっと、今、悩んで悩んで・・・悶々としているに違いありません・・・。
でも自分を信じて、これからも生きていって欲しいと願います・・・。
Posted by torinosu at 2009年06月25日 21:05
>torinosuさま

  ほんとうに、尽きることのない親心です・・。
Posted by ゆらゆらゆらゆら at 2009年06月26日 11:18
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東君平さんの詩・・しんじゅく・・
    コメント(4)