ゆらりの日々

  

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兄が亡くなった

心筋梗塞

車の中で意識不明で見つかったとのコト

連絡を受け　病院へかけつけると、

意識不明のまま　口と鼻にチューブをつけ　とりあえず　心臓は動いていた

触ると　暖かい

一年前の　母の事故のときと同じ　フラッシュバック

どうして　こうも　おなじことが　繰り返されるのか

長時間　脳に酸素がいかず　おおかた　脳死の状態

ときどき　けいれんする姿に　どうすればいいのか　わからない

いつ　心臓がとまっても　おかしくない状態

そのまま　一晩　となりで　顔をみていると

さまざまな思いがこみあげてくる

つい　ニ週間前には　電話で話をしたばかり



”四月から移動で　仕事が忙しい”

”じゃあ　気をつけて　また　今度”



十もはなれた兄は　そっけないけれど　妙にあたたかいところもあって

実家に来ると　母に　”これの”　と　愛想もへったくれもなく

それが　食べ物であったり　タオルであったり　ある時は　山盛りの牡蠣だったっけ

あの時は　みんなで　カキフライを作ったっけ


今から思えば　あのそっけなさは　照れ隠しだったのか

いつも　いると　思っていたのに

携帯の　兄　のアドレスが　悲しい


ここ数年　あうこともなかった　子供らに看取られて　息を　引き取った

最後の最後に　会いに来てくれて　よかったね

みんな　いい子に　育っているよ


もう　話をすることも　できないけれど



なぜ　この世は　不条理なことばかり

起こってしまうのか




兄の　その瞬間を　思うと　

一年前の　母の　その瞬間を　思うと

涙がとまらない